まだまだ上がります。

厚生労働省が10月15日に社会保障審議会の医療保険部会に示した改革案で、

報道機関は「高齢者の保険料負担増」の話を、第一義的に世間に広めました(当然ですが)。

それとは別に、会社員が加入している協会けんぽや健康保険組合の標準報酬月額を、

現在の上限額121万円から引き上げる方針です。(※標準報酬月の上限推移)

当然ながら、健康保険料というのは労使折半ですから、対象者がいれば企業の負担増

になります。

 

保険給付と保険料負担ともに、今後すごいピッチで上昇し続ける事は必至ですが、給付と負担

のバランスで言えば、医療費抑制の強大な抵抗感から、給付の抑制することは難航するのに対し、

負担に関しては、足りないから保険料上げますね!というような法案が容易に国会に通っています。

今回の健康保険の標準報酬月額上限を引き上げる事にしても、5年ほど前に標準報酬月額が

121万円の被保険者の全被保険者に占める割合が「3%」を超えた場合、上限の改定可能。

とされていたところを、何時の間にやら「1.5%」に変えていることによります。

 

 

※  平成 23 年 10月 厚生労働省 社会保障審議会年金部会(参考資料2頁)より

年金と健康保険の標準報酬月額の上限下限の変遷

※2 今回の医療改革案は、来年の通常国会で法改正を目指し、平成28年度に導入見込です。