103 と 130

社会保険労務士業をしていて、この数字には本当に疲れさせられます。

専業主婦やパートで働くほとんどの方は、この数字の意味が、夫の所得税での配偶者控除対象である

103万円ということと、夫の社会保険の扶養に入れる130万円であることにピンッとくるでしょう。

先日、現内閣の加藤勝信官房副長官が、この二つの所得数字の壁を、しっかり見直したいとNHKで語

られました。

 

もう何年も前から(記憶では15年以上前)、ずっと出ては消えている議論ですが、

いい加減、結論を出して前にすすめてほしいのです。

ただこの問題は、様々な要素が複雑に絡んでいるのも事実です。

・女性の就労拡大

・標準世帯のとらえ方

・少子化

・年金の離婚時分割制度運用の開始

・国民年金の第3号被保険者の年金負担

・企業の賃金構成、M字カーブ後の就労復帰の難しさ

・税収、社会保険料負担

・財務省、厚生労働省の非協力な関係性

・国会議員さんの票

などなど、関連するキーワードを列挙するだけでも複雑ですが。。。

 

一社会保険労務士として、一つだけ声を大にして言わせて頂けるならば、

日頃お付き合いのある中小零細企業で働くパート労働者の方々で、この2つ数字の壁が

無ければもっと働けるだけではなく、能力向上を期待できる方々が沢山いるのに

上から蓋をする様な制度を、いつまでも存続させるのは止めてほしいということです。